こんにちは~(❁´◡`❁)
韓国ドラマ・国内ドラマ・漫画レビューを中心に発信しているアラフィフライターです。
以前の記事では、韓国ドラマ『オーロラ姫』を実際に見た感想や、心に残ったシーン、登場人物についてレビューしました。
今回はもう一歩踏み込んで、
「なぜ『オーロラ姫』は、ここまで予測不能なドラマになったのか?」
を考えてみたいと思います。
特に気になったのが、
- 登場人物が次々とドラマから消えていく
- 主人公・ファン・ママが突然事故死する
- ロラとママは一度結婚したのに離婚してしまう
- その後、ロラはソル・ソリと再婚する
- そして元夫のママまで一緒に暮らすという驚きの展開になる
という、普通の恋愛ドラマではなかなか考えられない展開です。
「なぜこんな脚本になったの?」
と思った方も多いのではないでしょうか。
今回は、脚本家イム・ソンハンの作風にも注目しながら、『オーロラ姫』の人物の扱いや、ファン・ママの事故死、ロラとの結婚生活について考察していきます。
※この記事には『オーロラ姫』のストーリーに関するネタバレが含まれます。
『オーロラ姫』の脚本家・イム・ソンハンとは?
『オーロラ姫』を語るうえで欠かせないのが、脚本家のイム・ソンハンです。
『人魚姫』『神様、お願い』など、数々の韓国ドラマを手がけてきた脚本家で、「マクチャンのゴッドマザー」と呼ばれることもあります。
イム・ソンハン作品の特徴として挙げられるのが、
「次に何が起こるのか分からない」
という大胆なストーリー展開です。
いわゆる「マクチャンドラマ」と呼ばれるジャンルでは、日常ではなかなか起こらないような出来事が次々に起こります。
『オーロラ姫』も、まさにその特徴が強く出た作品でした。
序盤から、
- 不倫
- 隠し子
- 家族間の対立
- 会社の倒産
- 突然の事故
- 病気
- 離婚
- 再婚
など、次から次へと事件が起こります。
しかも、ひとつの問題が解決したと思ったら、さらに大きな問題が発生する。
「え?次はそうなるの?」
と驚いているうちに、また次の展開がやってくる。
これが『オーロラ姫』の大きな特徴だったと思います。
登場人物が次々と消えていく『オーロラ姫』
『オーロラ姫』について語るとき、どうしても避けて通れないのが、
「登場人物が消えすぎ問題」
です。
作中では、海外へ行ったり、病気になったり、事故に遭ったりするなど、さまざまな理由で登場人物がドラマから姿を消していきます。
その数は、実に12人ともいわれています。
あまりにも登場人物の退場が続いたため、
「脚本家に嫌われたキャラクターが消されているのでは?」
という見方まで出てきました。
もちろん、これは作品をめぐる一つの解釈や批判であって、脚本家本人の意図を断定できるものではありません。
ただ、視聴者からすると、
「また誰かいなくなるの?」
と思ってしまうほどの人数だったことは確かです。
主人公の周囲にいた人物が、いつの間にかいなくなっている。
昨日まで普通に登場していたキャラクターが、突然いなくなる。
しかも、その理由が病気や事故、海外移住など。
この大胆さこそ、イム・ソンハン作品らしさなのかもしれません。
「俳優が次々降ろされすぎ」と話題になった理由
登場人物が次々と退場する展開には、当然ながら批判もありました。
視聴者からは、
「俳優が次々と降ろされすぎ」
「主人公の周りの人が急死しすぎ」
「そこまでして退場させる必要がある?」
といったツッコミも。
さらに、愛犬のトクテまで死んでしまったことで、
「犬まで殺す必要あるの?」
と驚く視聴者もいました。
一方で、もともと登場人物が多かったため、長いドラマの中で人物を整理していく必要があったという見方もできます。
つまり、
「脚本上の問題」
と見ることもできれば、
「長編ドラマだからこそ登場人物を入れ替えていった」
と見ることもできます。
ここは『オーロラ姫』の評価が分かれるポイントのひとつでしょう。
ファン・ママの事故死はなぜ起きたのか?
そして、私が『オーロラ姫』を見ていて特に衝撃を受けたのが、
ファン・ママの突然の事故死
です。
何しろ、ファン・ママは物語の中心人物。
ロラとの恋愛を軸に物語を動かしてきた人物です。
そのママが突然、交通事故で亡くなってしまいます。
「えっ、ここで死ぬの?」
と驚いた方も多かったのではないでしょうか。
では、なぜママは死ななければならなかったのでしょうか。
*オ・チャンソク出演ドラマ
考察① ソル・ソリに奪われた「主役の座」を取り戻すため?
ひとつの考察として挙げられているのが、
ソル・ソリの人気が高まり、ファン・ママの存在感が薄くなったためではないか
というものです。
物語が進むにつれて、ロラを献身的に支えるソル・ソリの存在感がどんどん大きくなっていきます。
一方、ママはロラと結婚したものの、3人の姉たちの影響が強く、ロラを守りきれない場面もありました。
その結果、
「ママよりソル・ソリのほうがロラを幸せにできるのでは?」
と思ってしまう視聴者も出てきます。
そこでママを事故死させることで、視聴者に強烈なインパクトを与え、再びママという人物を強く印象づけたのではないか、という考察です。
もちろん、これは脚本家本人が明言した意図ではありません。
しかし、物語の構造を見ると、
「主人公の恋敵として存在していたママを、最後は強烈な形で物語から退場させた」
と考えることはできます。
*ソ・ハジュン出演ドラマ
考察② ママにとって「死」は姉たちから逃れる最後の方法だった?
もうひとつ面白い考察があります。
それは、
「ママにとって、死は3人の姉たちから完全に逃れる最後の方法だったのではないか」
というものです。
ママは3人の姉たちから非常に強く愛されています。
しかし、その愛情は、ときにママ本人の人生を縛ってしまうほど強烈でした。
ロラとの結婚でも、姉たちはロラに対して強い拒絶反応を示します。
そして結婚後には、ロラへの嫁いびりが激しくなっていきます。
ママは姉たちに対して強く反発することができず、結果としてロラとの関係にも亀裂が入ってしまいました。
実はママは、以前にも姉たちから逃れるために家出をし、僧侶になろうとしたことがあります。
それほどまでに、姉たちとの関係はママの人生に大きな影響を与えていたわけです。
そう考えると、ママの事故死を、
「姉たちから完全に自由になる最後の手段」
と捉えることもできるのではないでしょうか。
もちろん、これは作品を見た側からの解釈です。
だからこそ、ママの死には単なる「衝撃展開」だけではなく、人物の人生を考えると複雑な意味が見えてきます。
考察③ ママの死には「予兆」があった?
さらに興味深いのが、ママの死には伏線があったのではないか、という考察です。
作中では、ママの姉がママをモデルにしたブロンズ像を作り、居間に置く場面があります。
これを後から見ると、
「ママの死を暗示していたのでは?」
と考えることもできます。
もちろん、これも明確に「死の伏線だった」と断言できるものではありません。
しかし、ママの死を知ったあとに改めて作品を見ると、
「もしかして、あの場面は予兆だったのでは?」
と思わせる描写が存在します。
このように、イム・ソンハン作品には、突拍子もない展開に見えても、後から振り返ると意味を感じる場面があるという評価もあります。
ママとロラは、なぜ結婚してもうまくいかなかったのか?
では、そもそもママとロラは、
なぜ結婚生活を続けられなかったのでしょうか?
ここを考えると、単純に「姉たちが悪かった」で終わらないところがあります。
ロラとママの恋を邪魔した3人の姉
ママには、彼を溺愛する3人の姉がいました。
この3人の姉たちは、ロラとの交際に強く反対します。
ロラのちょっとした言動まで細かくチェックし、
「ママにふさわしい女性なのか?」
という目でロラを見ていました。
そのため、二人が恋愛関係になっても、姉たちの存在が常に二人の間に立ちはだかります。
まさに、
「恋人同士の問題」ではなく「家族が入り込んでくる問題」
だったのです。
ロラの父親の死と会社倒産
さらにロラの人生も大きく変わります。
父親が急死し、食品会社も倒産。
それまでの裕福な生活から一転し、ロラは自分自身で生きていかなければならなくなります。
その後、ロラは女優の道へ。
ママとの関係も一度途切れてしまいます。
しかし、女優として活動する中で、ママの著書を原作としたドラマに出演することになり、二人は再会します。
ここから再び二人の関係が動き始めます。
ママとの結婚。しかし、そこからが本当の苦難だった
紆余曲折の末、ママとロラは結婚します。
ここまで見ていると、
「やっと二人が結ばれた!」
と思いますよね。
ところが、『オーロラ姫』はここで終わりません。
むしろ、ここからが大変でした。
ママの姉たちによるロラへの嫌がらせが激しくなっていきます。
いわゆる、
「嫁いびり」
です。
そしてロラは流産まで経験します。
そんな苦しい状況に置かれたロラに対して、ママは十分に味方になることができませんでした。
ここが二人の関係を壊す大きなポイントだったのではないでしょうか。
ロラがママを嫌いになった本当の理由
ロラにとって問題だったのは、
「姉たちが自分を嫌っていること」
だけではなかったと思います。
それ以上に、
「夫であるママが、自分を守ってくれなかった」
ことが大きかったのではないでしょうか。
恋愛中なら、
「家族に反対されても二人で頑張る」
ことができます。
でも、結婚すると話は変わります。
自分を苦しめる家族がいて、その家族から夫が自分を守ってくれない。
それが続けば、愛情があっても夫婦関係は壊れてしまいます。
だから私は、ロラとママの離婚は、単純に「姉たちのせい」だけではなく、
ママが夫としてロラとの関係を守りきれなかったこと
が大きかったのではないかと感じます。
離婚後、ロラはソル・ソリを選ぶ
ママとの離婚後、ロラが選んだのがソル・ソリでした。
ソル・ソリは、ロラに対して献身的に接してきた人物です。
しかも、ソル・ソリ自身が病気になり、ロラは彼を支えることを決意します。
そして二人は再婚。
ここで、
「ママではなくソル・ソリを選んだロラ」
という形が完成します。
しかし、ここからさらに『オーロラ姫』らしい展開が待っています。
元夫・ママと今夫・ソル・ソリが一緒に暮らす?
ソル・ソリの病気をきっかけに、
ロラ、ソル・ソリ、そして元夫のファン・ママの3人が一緒に暮らす
という、とんでもない展開が描かれます。
普通の恋愛ドラマなら、
「そんなことある?」
となるところです。
ところが『オーロラ姫』では、それが起きてしまう。
しかも、その後ママは事故死します。
この展開は、まさにイム・ソンハン作品の「予測不能さ」を象徴しているように感じます。
ガンになったソル・ソリとママの「常識では考えにくい」発言
さらに、『オーロラ姫』ではマクチャン的な展開だけではなく、社会的な議論を呼んだ場面もありました。
ファン・ママがガンを宣告された際、
「がん細胞も生命なのだから、一緒に過ごしてみよう」
という趣旨の発言をします。
また、治療に対しても否定的な考えを示します。
この描写は、医療行為を否定するものだとして批判を受け、脚本家が謝罪文を出す事態にもなりました。
ここからも分かるように、イム・ソンハンの脚本は、
「視聴者が普通なら考えないことを、登場人物にあえて言わせる」
という大胆さがあります。
それによって、
「えっ?」
「そんな考え方ある?」
と視聴者に強烈な印象を残します。
「史上最悪」と酷評されながら、高視聴率だった理由
『オーロラ姫』は、決して誰からも絶賛されたドラマではありません。
むしろ、
「韓国ドラマ史上最悪のドラマ」
とまで酷評されることもありました。
しかし一方で、最高視聴率は「23.1%」を記録。
さらに、当初120話だった予定が150話まで延長されるなど、大きな反響を呼びました。
ここが『オーロラ姫』の面白いところです。
「嫌い」と言われながら、見ている人が多い。
「ありえない」と言われながら、
「次はどうなるの?」
と気になってしまう。
つまり、
「面白いから見る」のではなく、「気になるから見てしまう」
という力が、この作品にはあったのではないでしょうか。
『オーロラ姫』は「ツッコミながら見る」ドラマ?
個人的には、『オーロラ姫』は、
「ツッコミながら見るから面白いドラマ」
なのではないかと思っています。
「いやいや、そんな展開ある?」
「また誰か死んだ!」
「なんでそこでそうなるの?」
「元夫と今夫が一緒に暮らすの?」
「犬まで……?」
と、ツッコミを入れながら見てしまう。
でも、次の展開が気になる。
そして気がつけば、
「あと1話だけ……」
と見続けてしまう。
これはある意味、イム・ソンハン脚本の最大の特徴なのかもしれません。
それでも「脚本がしっかりしている」という評価もある
ここまで書くと、『オーロラ姫』が単なる「めちゃくちゃなドラマ」に思えてしまうかもしれません。
しかし、実際には肯定的な評価もあります。
イム・ソンハンの脚本については、
「次がどうなるのかという期待を高め、その期待を裏切らない意外な展開がある」
という評価もあります。
また、
- 都合よく物語を進めているわけではない
- 伏線が用意されている
- 従来の韓国ドラマにありがちな展開をあえて避けている
- 主人公が賢く、自分の意思で行動する
- 意地悪をした人物には、それ相応の展開が待っている
といった点を評価するファンもいます。
つまり、
「ありえない展開=脚本が雑」
とは限らないのです。
むしろ、
「ありえないことを、どうやって物語として成立させるのか」
という部分に、イム・ソンハンの脚本家としての特徴があるのではないでしょうか。
若手俳優をスターへ押し上げた『オーロラ姫』
そして忘れてはいけないのが、俳優たちです。
『オーロラ姫』では、
- チョン・ソミン
- オ・チャンソク
- ソ・ハジュン
らが出演し、本作をきっかけに知名度を高めました。
2013年MBC演技大賞では新人賞を受賞しています。
イム・ソンハンは、若手俳優を主要キャストに抜擢し、作品を通して知名度を高めることでも知られています。
そう考えると、『オーロラ姫』は「奇抜な脚本」だけが注目される作品ではありません。
若い俳優たちが大きな作品の中で経験を積み、知名度を上げていった作品でもあります。
私が考える『オーロラ姫』最大の魅力
『オーロラ姫』を見終わって思うのは、
「このドラマ、普通じゃない」
ということです。
もちろん、
「さすがにこれはやりすぎでは?」
と思う展開もあります。
登場人物が消えすぎる。
突然人が亡くなる。
恋愛関係もめちゃくちゃになる。
医療に関する発言が問題になる。
そして、元夫と今夫が一緒に暮らす。
普通に考えたら、ツッコミどころだらけです。
でも、それなのに続きを見たくなる。
そこが『オーロラ姫』の不思議な魅力なのだと思います。
ファン・ママの死をどう受け止めるか
私は、ファン・ママの事故死については、
「単なる衝撃展開」として片付けるには、少し複雑な人物だった
と感じています。
ママはロラを愛していました。
しかし、姉たちから完全に自立することができず、ロラを守りきれなかった。
結果としてロラとの結婚生活は破綻します。
その後、ロラはソル・ソリと人生をやり直す。
そしてママは事故によって突然この世を去る。
こう考えると、ママの人生は、
「愛する女性を手に入れたのに、その女性を守れず、最後にはその人生から完全に退場してしまった男性」
とも見ることができます。
そう考えると、あれだけ衝撃的だったママの事故死も、少し違って見えてきます。
まとめ|『オーロラ姫』は「ありえない」からこそ記憶に残る
『オーロラ姫』は、好き嫌いが大きく分かれるドラマだと思います。
「ありえない展開が多すぎる」
「登場人物が消えすぎる」
「さすがにやりすぎ」
という批判がある一方で、
「次が読めないから面白い」
「伏線がある」
「普通の韓国ドラマとは違う」
「先が気になってやめられない」
という魅力もあります。
そして、その両方を生み出した大きな要因が、脚本家イム・ソンハンの独特な作風だったのでしょう。
特にファン・ママの事故死や、ロラとの結婚・離婚を振り返ってみると、
「なぜこんな展開になったの?」
と疑問に思う一方で、
「もし普通のドラマだったら、ここまで記憶に残らなかったのでは?」
とも思います。
『オーロラ姫』は、完璧に整った美しい物語というより、
「次は何が起こるのか分からない」という強烈な引力で視聴者を最後まで引っ張っていくドラマ。
だからこそ、放送終了後も、
「なんだったんだ、あのドラマは……」
と思いながら、なぜか忘れられない。
そんな不思議な作品なのかもしれません。
私自身も、見ながら何度も「えーっ!」と声が出ました(笑)。
でも、ここまで語りたくなるということは、それだけ『オーロラ姫』が強烈な作品だったということ。
賛否両論あっても、記憶に残る。
それもまた、『オーロラ姫』というドラマの大きな魅力なのではないでしょうか。
📖 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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