童謡「赤い靴」。
誰もが一度は耳にしたことのある、有名な童謡です。
歌の中では、赤い靴を履いた女の子が「異人さんに連れられて行ってしまった」と歌われています。
しかし、この歌には昔から「本当はもっと恐ろしい出来事を隠すために作られた歌だった」という都市伝説が語り継がれています。
もちろん史実ではありません。
ここから紹介するのは、古くから語られてきたとされる「赤い靴」の怪談です。

赤い靴にまつわる恐ろしい噂
昔、雪深い寒い地方の小さな村に、エミという少女が暮らしていました。
母親は幼い頃に亡くなり、父親も仕事で家を空けることが多かったため、エミはほとんど一人で過ごしていました。
そんなエミの誕生日。
父親は町で一足の赤い靴を買ってきます。
真っ赤で、とても美しい靴。
けれど、その赤はどこか不気味で、村では誰も見たことがないほど鮮やかな色をしていました。
エミは喜んで靴を履きました。
ですが、その瞬間から奇妙な出来事が始まります。
足が勝手に動き出す
靴を履いた途端、エミの足が勝手に動き始めました。
自分の意思とは関係なく、一歩、また一歩と前へ進んでしまうのです。
まるで誰かに操られているように。
夜になっても動きは止まりません。
眠ろうとしても歩き続け、靴を脱ごうとしても足から離れません。
まるで靴が足に吸い付いているかのようでした。
歩き続けた足は擦り切れ、皮膚は裂け、やがて血がにじみ始めます。
それでも靴は止まりません。
エミは涙を流しながら、暗い家の中を一晩中踊り続けたといいます。
「靴が足を欲しがっている」
やがて村では、不気味な噂が広まりました。
「あの靴は、足を欲しがっている。」
その言葉を境に、村人たちは誰もエミに近づかなくなりました。
そして、ある夜。
静かな村に、エミの悲鳴が響き渡ります。
父親が慌てて部屋へ駆け込むと、そこにエミの姿はありませんでした。
残されていたのは――
あの赤い靴だけ。
しかも靴の中には誰の足も入っていないのに、
カタ…カタ…
と、小さく揺れながら動いていたのです。

足跡だけが残っていた
床には小さな足跡が残されていました。
しかし、それはエミの足跡ではありません。
細く歪み、人間のものとは思えない奇妙な形。
誰もその正体を知ることはできませんでした。
事件のあとから、夜になるたび村では
「コツ……コツ……」
という靴音が聞こえるようになります。
まるで失った足を探して歩き続けているかのように。
「異人さんに連れられた」という嘘
村人たちは恐れました。
もし「少女は靴に取り込まれた」と知られれば、村全体が呪われる。
そう信じた彼らは、本当の出来事を隠すために、別の話を作ったといいます。
それが、
「異人さんに連れられて行った」
という話でした。
そして、その噂はやがて童謡となり、日本中へ広まった――。
少女は異国へ行ったのではない
童謡ではこう歌われます。
赤い靴 履いてた 女の子
異人さんに 連れられて 行っちゃった
しかし都市伝説では、少女は異国へ行ったのではありません。
赤い靴そのものに取り込まれてしまったのだと語られています。

赤い靴は今も歩いている
その後も、誰も履いていない赤い靴が廊下を歩く姿を見た人がいると言われています。
コツ……コツ……
揺れるたびに靴底から赤黒い染みがにじみ落ちる。
まるで誰かの血を吸ったかのように。
近年では、廃校となった学校の下駄箱で赤い靴を見つけた生徒が、
「急に足が動かなくなった」
という噂まで残っています。
赤い靴は今も、新しい持ち主を探しているのかもしれません。
エミの”足の代わり”となる誰かを――。
まとめ
童謡「赤い靴」の裏には、少女の失踪を隠すために作られた「きれいな嘘」がある。
そんな都市伝説が今も語り継がれています。
もちろん、この話を裏付ける証拠はありません。
ですが、誰もが知る童謡だからこそ、こうした怪談はより不気味に感じられるのかもしれません。
今度この歌を耳にしたとき、
あなたは「異人さんに連れられた」という歌詞を、どんな気持ちで聞くでしょうか。
※この記事は、古くから語られている都市伝説や噂話をもとに創作・再構成したエンターテインメント作品です。実在する事件や史実を示すものではありません。真偽は確認されていませんので、あくまでも怪談・都市伝説としてお楽しみください。
📖 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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